俺は千華を探しに、部屋を出た。いつもこうだ。凪沙がいなくなると、何故か千華が現れる。それに、七尾さんの言っていたあの話が本当なら、もう、間違いない。千華は…。
「ドンッ!」
体に走る衝撃。何かがぶつかったらしい。
「イタタ…。」
俺にぶつかったのは、人間だったようだ。声がする。俺は顔を上げた。