そういえば、1つだけ話し忘れていた。砂浜で会った、占い師についてだ。
俺は砂浜に置いてある椅子に座って休憩していた。泳ぎ疲れて、何もできないのだ。雲ひとつ無い青空のど真ん中に浮かぶ、眩しいほどに輝く太陽。上を見ていても眩しいだけなので、俺は横を見た。するとそこには、1人の老人がいた。
どこで買ったのか分からないような紫の服、腕にはめたおびただしい数の数珠…。恐らくこの人は占い師だ。俺はそう思った。