――私がそう言った途端、私の目の前に立っている、自らを“死神少年”と名乗った銀髪に紅い瞳の彼の雰囲気が、ガラリと変わった。

 先程までにこにこと微笑んだり、氷のように冷たい殺気を表にだしたりと忙しく表情を変えていた彼だが、今の彼は、完全に殺気に似た雰囲気しか醸(かも)しだしていない。

 私は、何か間違ったことを言ってしまったのだろうか?……いや、間違ってはいないはずだ。
 どちらかを選べと言われたら、大抵の人はイタズラだと答えるだろう。少なくとも私はそうする。

 ――現に、私はそう答えた。