「…………え？」
佐久間が、私のこと好き？
「ほんと、に……？」
由弦くんと高崎さんが言ってたこと、本当だったの？
私、佐久間に本当に好かれてたの？
「いまさら嘘なんか言わねぇよ」
「……っ」
「……じゃあ、“大事な子”って……」
「んなの、お前しかいねぇだろ」
「……っ、佐久間……」
「……なんだよ」
呆れたように笑う佐久間に涙が浮かんで、いつものような憎まれ口がどうやっても出て来ない。
当たり前だ。
こんな嬉しいこと言われてるのに文句なんか出てくるわけがない。
「……っ」
なぜだろう。
佐久間に会うまであんなにも告白しなきゃって思ったのに、いざその状況になると何も言葉が出て来なくて。
と言うより、胸がいっぱいで何も言えなかった。
でも。
「佐久間、」
「ん？」
──言いたい。
素直に、なりたい。
「……私も」
「……ん」
「好き……」
「……うん」
「……っ、ずっと、前から……」
好きだったの。
ずっと……ずっと前から。
「やっぱり」
