やっぱりうるさく喋る大輝を軽くスルーして着替え終わると、グラウンドへ出た。



「あ!市原さん!」



大輝が明るい声で市原さんの名前を呼んだから、ついそれに反応してしまった。



「やっぱり好きなんだろ!」


「………」



隣でなにか言ってくる大輝はとりあえず無視。



市原さんは野々宮を含めた3人といることが多い。


いつだって輪の中心にいて、笑顔が絶えない市原さん。




「……って、俺キモ」



いい加減、にやけるの止めろ!


自分で自分に言い聞かせる。



はあ……。


自分がわかんねぇよ……。