そう言う市原さんは、ほんとに野々宮のことを考えていて、優しい性格がにじみ出ていた。
きっと野々宮には好きな人がいて、それがつらい恋だから、大輝と一緒の時間を過ごしてほしいってことだと思う。
「……とにかく、よかったな。俺は市原さんと行くし……」
自分でそう言っておきながら、顔がにやけてしまう。
嬉しそうに俺の誘いを受け入れてくれた市原さんが、すごく可愛くて……。
俺まで嬉しくなったんだ。
「市原さんとふたり?鳴海も市原さんと行きたいんじゃねーの?」
「……あ」
鳴海との約束もあるんだった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…