【翼Side】



「あたし、日替わり大盛りで!」



3限と4限の間の休憩時間。


学食の券を買いに行くという市原さん達に、野々宮がそう言った。


「わかった!」とうなづいた市原さんは、水沢さんと蒼井さんと共に教室を出ていった。




「……お前は行かねーの?」



自分の席に座ったまま、斜め前に座る野々宮に聞いてみる。


すると、野々宮はクルッと身体をこちらに向け、鋭い目つきでにらんできた。




「あ゙ぁ?なんだよケンカ売ってんのか」



……俺、なんかしたっけ?


野々宮がヤンキーにしか見えねーんだけど。