つまらない授業が始まり、ノートを机に広げる。


シャーペンを手に持っているものの、動かすこともせず、窓の外に目をやった。



……放課後、市原さんの家に行くのか。


嬉しいだとか、どんな気持ちよりも緊張が上回っていた。



◇◆◇



「流川、日向!行くぞ」



放課後になり、野々宮の声に従い学校を出た。


結局、市原さんの家に行くことになったのは、俺と大輝、野々宮と水沢さんの4人。




「あれ?鳴海はいないんだ?」


「あーうん。あいつうるさいから来んなって言ってきた」



そんな会話を繰り広げるのは大輝と野々宮。