「いやー偶然ってすごいよなー!隣の席って!」
「……ほんとに偶然か?」
俺がそう聞くと、笑顔のまま身体がピタッと固まった大輝。
……やっぱり、偶然なわけねーよな。
「ま、マジで偶然だって!」
「ほんとのこと言ったら?」
この慌てようからすでに怪しい。
なんて思いながらも大輝を見ていると、キョロキョロと目を泳がし始めた。
それから観念したように、ふう、と静かに息を吐いた。
「実は市原さんのくじ、水沢さんが引いてたんだけど……俺が市原さんの席がいいって言って……」
「……ん、それで?」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…