「……なあ、市原さん、なんでいねーの?」


「市原さん?へえー日向って他の人のこと気にするんだな!」



その言葉は無視して、席につく。


それから、ちらり、と少しだけ顔を高畑の方へ向けた。




「……いいから。なんで?」


「あーなんか体調悪いらしいよ。野々宮が保健室に連れてってた」



体調が悪い?


……確かに、そう言われれば原因はいくつも思いつく。


昨日の雨に濡れたらしいし、今朝だって顔が赤かった。




「いきなり倒れたからなーあれにはビビった」


「は?倒れた?」