「いや、熱いけど?昨日やっぱり雨に濡れたんだな」
あたしのおでこにある日向くんの手のひらは依然としてそのまま。
日向くんは自分のおでこにも手のひらを当て、わずかに眉を寄せてそう言った。
「あ、雨に濡れちゃったけどっ!この際どうでもよくて!」
「……ん?」
「と、とにかく!手を退けてほしい…んだけど……っ」
ああ、ダメだ。
日向くんの行動にいちいち顔が熱くなっちゃって。
もともと悪かった体調が、さらに悪化しちゃいそうだよ。
「ああ……ごめん」
「いえ!……それでは!」
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