「うわあああっ!兄ちゃん寝んの!?」



なぜか絶叫しながらずささーっと遠ざかった拓。


え、すげー離れたとこに拓がいるんだけど。




「やっぱ彼女の件はいいや!俺、今超可愛い彼女いるし!」



なんて言いながら拓は部屋を出ていった。



……つか、彼女いんのかよ。


だったら、頼みになんて来んなよな……。




「ふわあ……」



あくびをしながら考えるのは、今日ショッピングセンターで市原さんと話したこと。


つい……ふたりでいたくて手握っちまったんだよな。