また朝がきた

大学やバイトには行く気にはならなかった

あたしの足は病院へ向かっていた

屋上に行くと人の姿があった

「ゆぅ?」

「来たんだ」

「学校は?」

「行く気にならないだろ」

「まっそうだけどね」
ぽつん
ぽつ

「雨?」

「そうみたいだな」

雨はどんどん強くなった

「中入るよ」

「そうだね」

中に入ったものの服はビショビショだった

「相当濡れたろ」

「このくらい大丈夫だよ」

「大丈夫じゃないってとにかくうちに来い、すぐ近くだから」

「ちょ、ちょっと」

あたしが言う間もなく手を引かれ走らされていた

「ゆうの家って」

「ここ」

「えっ!?」

ゆうが急に立ち止まった

立ち止まった先にあったのは普通のマンションだった

普通と表現することしかできないぐらいだった

「とにかく入って」

「じゃあお邪魔します」

殺風景な部屋だった

「これで拭いて、あとこれ妹のだけど」

そう言ってタオルと着替えを差し出した

「大丈夫だから」

「風邪ひかれたら困るから本当お願い」

「わかった」

「こっちの部屋使っていいから」

「は~い」

あたしは部屋に入った