『ガラッ』

ドアの開いた音がした

「ゆき」

さよ…?
何でここにいるの?


あたしの手首からは血が流れ続けている


「これ」

それを見つけたさよ


「どうして」


「あたしは必要とされてない人間なの、だからゆうのところに行くんだ」


「ゆき」

部屋中に響く怒鳴り声

「何言ってんのゆき、誰も必要としてないわけないじゃんだって、だって」


さよの目は涙でいっぱいだった


「あたしがゆきのこと必要としてるから」


さよはすぐに看護婦さんを呼んできてあたしの手は手当されていった