朝日さんの唇が、私の唇をぴったりと塞いでいる。


息が苦しくて、どうしていいかわからない。


朝日さんが顔を反対側に傾ける。


その隙に私は空気を求めて息を吸った。


この前のキスとは明らかに違う、甘く優しい感触に戸惑ってしまう。


今流れている音楽が、何なのかさえわからない。


何も考えられない。


それはきっと、思いを伝え合ったから。


好きだから。


だから、この感触に胸が高鳴るんだね…。


朝日さんは、触れるだけの優しいキスを何度もくれて。


惜しむようにゆっくりと私から唇を離した。