朝日の視線の先にあるのは…。


一生懸命仕事をしている水沢の姿だった。


ど、うして…?


俺は自分を落ち着かせるため、水を飲んだ。


朝日はどうして水沢を見ているんだ?


確か、朝日と水沢は偶然知り合ったんだよな。


低血糖になった朝日を水沢が助けたとか。


もしかしてこの二人、店以外でも会っているのか?


さっきの水沢、明らかに動揺していたし。


いやいや。


たまたま見ていたのかもしれないよな。


うーん…。


ここはちょっと、仕掛けてみるか。


「なぁ、朝日。

俺もそろそろちゃんとした彼女を作ろうかと思うんだけど」


俺がそう言うと、朝日の顔が少し歪んだ。


「ちゃんとしたって、どういう意味?」


「あー、俺な。遊ぶ女はいくらでもいるんだけど、特定の女っていねぇんだわ。
誰かいねーかな?俺を本気にさせる女が」


「どういう女の子がいいの?」


朝日が問いかける。


俺はニヤリと笑った。