息つく暇もないくらい目まぐるしいランチタイムが終了し、やっと迎えた昼休み。


私と沙希はまかない料理をいただいていた。


お昼と言っても、午後3時をとうに過ぎているけれど。


ディナーの仕込みが始まるまで、私達はこうしてひと時の休憩をいただく。


「明日は定休日ね。やっと休めるわ。明日は買い物にでも出ようかな。夏服が欲しいわ」


沙希が手鏡を見ながら、丁寧にマスカラを塗っている。


沙希は少しキツイ顔をしているけど、美人の部類に入るんじゃないかなと思う。


「由梨は明日どうすんの?」


「私?私は……」


私が休みの日にすることなんて、決まってる。


「あぁ、いつものアレか」


「うん、明日は天気も良いみたいだしね」


色気も何もないけどさ。


だって、気分がいいんだもの。