う、そ…。


これが私…?


えー…。


なんだか自分じゃないみたい。


呆然として立っていると。


「……由梨ちゃん、ロング似合うね。

なんていうか…。

すごい美人だよ」


ビックリして目を見開く。


び、美人?


私が…?


「ねぇ、由梨ちゃん。髪伸ばしてみたら?絶対似合うよ。

こんなに変わるなんて。ちょっと、本気でビックリした」


朝日さんにそう言われて、心臓の鼓動が速くなっていく。


もう一度鏡を覗き込んでみる。


自分で言うのもなんだけど。


ホントに。


ホントに全然違う。


私じゃないみたいだ。


この髪の色がいいんだろうか?


私、意外と明るい髪の色が似合ったりするのかな。


自分の知らない一面を見て、なんだか気分が変わってしまった。


「ねぇ、由梨ちゃん。

このままちょっと出かけない?」


「えっ?」


「そうしようよ。ねっ」


ま、まじっすか。