男の人の私に対する対応は、何も社長に始まったことじゃない。


私は男性全般に、女の子としての扱いを受けたことがない。


原因は、多分この容姿。
 

子供の頃から活発だった私は、中学一年の時からソフトボール部に所属していた。


中学、高校とピッチャーを務め、高校ではキャプテンに選ばれた。


身長165cm、日焼けした肌にショートカット、キリッとした少年っぽい顔立ち。


男の子に間違われた事も数知れず。


なぜか女の子にはよくモテた。


慕ってくれる同級生や後輩の存在は、とても嬉しかったけれど。


いつしか私は、女というものをどこかに置いてきてしまったような気がする。


基本的に何でも一人で出来てしまうから、誰かの手を借りようなんて思ったこともない。


お姫様を夢見ていた少女は、どこへ行ってしまったのだろう。


でも、別にそれでもいい。


私にはこれが似合っているのだから。