その後も由梨は、俺のために腹筋や背筋、腕を鍛える方法を教えてくれた。


お陰で身体中が痛いっつうの!


なんだか奇妙な午前だったけど、でもちょっと新鮮な気持ちだった。


由梨が俺に新しい風を吹き込んでくれる。


嫌いじゃないかも。こういうのも。


俺と由梨は一旦家に戻ってシャワーを浴びると、午後からは買い物へ出かけた。


俺は由梨に服を数枚買ってあげた。


アイツの意見は徹底的に無視して、俺好みの服ばかり買ってやった。


由梨は自分のことがまるでわかっていない。


どっちかって言うと、ゴージャスな路線なんだよな。


実は、パッと目を引く華やかな子なんだ。


それを引き出せるような服ばかり買った。


由梨は着る機会がないってブツブツ言ってたけど、もうボーイッシュ路線はやめてもらおうと思っている。


夜は由梨がご飯を作ってくれて、おいしくいただいた。


いつも一人だった俺は、こういうことが嬉しくてたまらない。


来週、ダイニングテーブルを買おう。


いつまでもローテーブルじゃ食いにくいもんな。


あぁ、なんだか幸せだ。


こんな日が来るなんて、思ってもみなかった。


こうして俺は、由梨と付き合って初めての休日を楽しく過ごしたのだった。