さっきから俺は、一体何をやっているのだろう?


同じ道を行ったり来たり。


自分の店の駐車場に停めると、今度はひたすら走り出す。


昨日といい今日といい、走ってばっかだな。


3分ほどして岩ちゃんに到着して、俺はガラッとお店の扉を開けた。


店に足を踏み入れると、一番奥の席で顔を伏せている由梨の姿が。


その隣の席で、林が青い顔をして俺の顔を見ている。


すかさず二人に近づいて行った。


「おいっ、林。どうなってんだ!」


こんなになるまで飲ませやがって。


「いやーそれが。

なんか彼氏の待つ部屋に帰りたくないとかで。

僕がそれは彼氏が可哀想だから早く帰ったら?って言った途端、急にガンガンに飲み始めちゃったんですよ」


「え…?」


「なんで嫌なのか聞いても理由は教えてくれなくて、ワケがわからないんです…」


由梨、お前はそんなに…。


「林。水沢が飲もうってお前を誘ったのか?」


「えっ?いや、僕が誘いました」


無意識に頬がピクリと上がる。


「……どうして?」


「えっ?ど、どうしてって聞かれても、なんて答えたらいいのか…」


俺の威圧的な質問に、林はあたふたしている。