私…、私もそうだ。


いつも社長の事ばかり考えていた。


一緒に居るとドキドキして、だけどなぜかホッと出来て。


さっき社長の部屋に女の人が来るかもしれないって思ったら、すごくイヤだった。


胸が苦しくなった。


この気持ちが何なのか、考えた事もなかったけど。


もしこの気持ちが、恋なんだとしたら……?


だとしたら私…。


どうしよう。


思いが溢れてくる。


いじわるな社長も。


厳しくて怖い社長も。


さみしがり屋の社長も。


優しく笑う社長も。


私を理解してくれる社長も。


意地っ張りな社長も。


私を抱きしめる腕も、重ねた唇も。


全部、全部。


「社長…、私…」




 私は大きく息を吸って、静かにゆっくり吐いた。




「私も…、





社長が…、





夏樹さんのことが好きです…」