「由梨、お前の気持ちを聞かせてくれ。

朝日の事が好きなのはわかってる。

俺の事が恋愛対象じゃないなら、ちゃんと身を引くから…。

だから正直に言って欲しい…」


「社長…」


社長の言葉に、一気に不安が押し寄せて来る。


そう、だよね…。


私は朝日さんが好きで、ずっとこの日を待っていて。


これから、私達は付き合うんだよね。


だけど。


だけど…。


「由梨…?」


社長が心配そうに、私の顔を覗き込む。


どうしよう。


なぜか言葉にならない…。


「由梨…。

俺な、気がつけばお前のことばかり考えてたんだ。

どうして気になるのか、最初は全然わからなかったんだ。

リリーを可愛がる感覚かと思ってたんだけど…、ふとさっき。

お前が朝日に抱かれるって思ったら、すげぇイヤになって。

そんなの耐えられないって、気が狂いそうになったんだ。

もしかして、好きなのか?って自分に問いかけたら…。

もう、止まらなかった。

好きって気持ちが、一気にあふれてきたんだ」


社長の言葉に、私は目を見開いた。