そして、決定的な言葉を突きつけた。
虚しく散る、儚い願い。
「じゃあ、話はそれだけだから」
そう言うと、先生に背を向けて誰にも目をくれず、呆然とする私たちを置いて部屋を出ていった。
残された私と、先生と、律。
誰も口を開けず、ただ立ち尽くす。
「……って、」
待ってよ、恋那ちゃん。
恋那ちゃんは言いたいことは言ったから、もう終わったのかもしれない。
でも……。
立ち尽くす先生を見る。
突然、理解しがたいことを言われた、こっちは終わってない。
これで、はい終わり、なんてなるわけがない。
……聞かなきゃ。
何でこんなことをしたのか。
一体、何のためにこんなことをしたのか。
私は、彼女を追いかけなきゃーー。
「恋那ちゃん…っ!」