「俺んとこ、ペット禁止だ...」 最近引っ越したばかりのマンションは、 大家が動物嫌いで持ち込みが禁止になっていた。 可哀想だけど、諦めるか... 「...ごめんな?」 頭を撫でてやると、 気持ち良さそうにしっぽを振る。 このままここにいても、意味ないな... 「ほいよ。」 せめてもの思いで、傘を置く。 「元気でな。」 もう一度撫でてやって、その場を離れた。