「ごめん」

やっぱり最初にでたのはこの言葉だった。それと同時に頭をさげる。見えるのは真っ直ぐ床に立っている安野の上履きと、少し外側に向いてる俺の上履き。え、と安野がつぶやいたのもきにせずに俺は続ける。

「俺、なんもわかってなくて、あんなこと言っちまって‥ほんとごめん」

顔を上げて安野をみると、何故か不可解だとでもいうような顔をしていた。ふわ、とどこから吹いたのかわからない風が俺たち2人の髪をゆらした。どうして、安野が口を開いた。


「どうして謝るんですか」

「‥は?」




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