……最低だな、俺。
はぁ、と心の中でため息を吐く。
俺がそんな憂鬱な気持ちに浸っていたのは、文化祭実行委員でカフェ担当になったメンバーで夕飯を一緒に食べるために、カフェに向かう途中のことだった。
「もう、遅ーい!」
俺と友哉、そして雪岡と吉倉が少し遅れてカフェに辿りつくと、早速文句を言われた。
「ごめんって」
笑いながらそう言うと、「もうお腹ペコペコだよ!」と更に文句を言われた。
「とにかく入ろうぜ。俺ももう腹減りすぎて吐きそう」
「なにそれなんかやだ」
「え、なんか軽くヒドイ」
なんて騒がしいままに、カランカランと入口を開けて店内に足を踏み入れた。
落ち着いた雰囲気の、可愛らしいカフェだった。
店内に飾られた、柔らかい雰囲気の雑貨。
初めて来たはずなのに肩から力が抜けるような、温かい雰囲気があった。