「え、え?」
「下の方……?あ、そうだね。飲み物系だったら梨音が行った方がいいかな。じゃあ水無月くん、荷物持ちでついていけば?」
「……え、俺!?」
吉倉が坂井の言葉に頷いて、当たり前のことのように俺を指名してきた。
てっきり吉倉自身が雪岡についていくと思っていたから、めちゃくちゃ驚いてしまった。
「買うもの多いし、二手に分かれた方がいいでしょ。あたしはこっちについていくから。男子だけじゃ不安だもん」
そう言って、吉倉はため息を吐いた。
「本当は梨音とまわりたいけど」
「このみん、ちょっとオブラートに包もうよ!!」
買い出し班は、雪岡と吉倉以外は男子の計6人。
たしかに友哉ももうひとりもメニューに関してはノータッチだし、吉倉がいた方が安心かも知れない。
他の女子は、教室の飾り付けが楽しすぎる、とか言って自ら飾り付けに残っていたので、男子が多い買い出し班。
「じゃあ終わったら連絡するってことで」
「はいよ」
吉倉と坂井でちゃっちゃと決めてしまい、他のメンバーはその即決についていくしかなかったのだった。