「・・・んっ・・・」


「海っ! 生きてるの? 海っ!」



力なくだが、かすかに手のひらを握り返される。



「大声を、出すな・・・ 俺は大丈夫だ・・・」



その声を聞いて、風はやっとの思いで声を振り絞る。



「本当に・・・ 海が生きてる・・・」