鼓動が高まる・・・


今までに感じたことのないほどの高鳴りで、意識が遠のきそうだ。


『・・・助けたいか? 北条の血を引くものよ・・・』



誰・・・?



誰の声なの・・・?




「・・・たすけ・・・たい・・・」



『チカラが・・・欲しいか・・・?」




チカラ・・・



私はいつも海に助けられてきた。どんなに辛い修行にも、海がいたからこそ耐えることが出来た・・・



血だらけになって、横たわる海の手を握りしめて、私は力強く叫んだーーー


「海を助けるっ!力が欲しい…!」