「・・・円は確かに強い。でも、いつその血の力に円が負けてしまって爆発しないとも限らない。
その時が来たら・・・円を暗殺しなければならなかった」


「そんなっ!・・・円は知っているんですか?」


苦虫を数匹は噛み殺したような表情を浮かべた凪は、更に続ける。


「全部話したよ。けど、笑い飛ばしたんだ。『お前の手を煩わせるほど俺は弱くない』って・・・」


円も凪も同じように苦悩したはずだ。全てを知ってしまった今なら、菖蒲にも十二分にその苦しみがわかる。


幼馴染として、友として。そばにいたからこその辛さ。