円が危険人物だなんてあり得ない話だ。今までも体を張って自分を助けてくれた一人で、九尾の封印だって守ってきたではないか。


「九尾の血はとても危険なんだよ。物の怪が手に入れてしまえば、世界を滅ぼすくらいの強大な妖力が手に入ってしまうからね・・・」


「じゃあ、円を守るために監視しているのですか?」


凪は数回首を横に振り、菖蒲の言葉を否定する。


それは菖蒲にとっても、凪にとってもとても残酷な返答だった。