「わ、私は一度決めたことを投げ出すことなど、私のプライドが許さないだけですわっ!
決して菖蒲様のためではないことを、肝に命じてくださいませ!!」
初めて会った時には、なんて意地悪な子なんだろうと思っていた。けれど、ただ少し不器用で素直になれない性格なのだろうと今ならわかる。
可愛いなんて言ったら、口を聞いてくれなくなりそうなので、その言葉は飲み込んだ。
「わかった。じゃあまた今日からよろしくね」
今だに背を向けている風に向かって、お辞儀をする。
風との距離が縮まった気がした。
決して菖蒲様のためではないことを、肝に命じてくださいませ!!」
初めて会った時には、なんて意地悪な子なんだろうと思っていた。けれど、ただ少し不器用で素直になれない性格なのだろうと今ならわかる。
可愛いなんて言ったら、口を聞いてくれなくなりそうなので、その言葉は飲み込んだ。
「わかった。じゃあまた今日からよろしくね」
今だに背を向けている風に向かって、お辞儀をする。
風との距離が縮まった気がした。