「そんな折、凪様が現れて・・・私達をここに転校させることで、菖蒲様をお守りするという使命を与えてくださったの。
なんたって私は、貴女様の師匠なんですから」


まっすぐな風の視線が菖蒲を捉える。何があっても揺るがない信念のようなものが、菖蒲の心を抉る。


今の自分には、その信念が痛すぎる。どう足掻いてもその信念を貫き通すことが出来なかったのだから。