(お姉ちゃん、それが今なんだね・・・)

意を決したように、菖蒲は心に響く声の主に語り掛ける。

「天一って言ったよね?あたしにそんなこと出来るの?」

『貴女に・・・ その覚悟があるのであれば』

「教えてっ!あたしは・・・神具を持ち帰らないといけないのっ!」

その声と同時に神具が輝きを増して祭壇を照らす。

なんて暖かいのだろう。このまま眠ってしまいそうになるくらいに。