「・・・私たちが憎いのよ。菖蒲様はご存知ないかもしれませんけれど、元々南川家と北条家は対立関係にありましたの」


「そうなの? 全然知らなかった・・・」


本当に自分は無知なのだと思い知らされる。


「それに・・・北条家には言い伝えがあるんですのよ。”双子は災いを齎す”・・・
ですから、私と海は・・・それを知った南川家の一族から抹殺されそうになった・・・」



「・・・そんなっ・・・」


この世界には裏の断りがあるということは、自分が受けた”呪”により、理解したつもりでいた。


けれど、自分の理解していない所で、いろいろな闇があるらしい。