「・・・本当はこんなこと思っちゃいけないことなのに・・・お姉ちゃんが式神を召喚した時、嫌だったんです。みんな、あたしを信じてくれていたのに、何も出来なくて・・・
円の顔もまともに見れなかったんです」


円の口から、拒絶の言葉を聞くのが怖かった。自分は必要ないという言葉を言われてしまったらと思うと、自分から身を引いた方が楽なのではないか、そう思ってしまう。


懐にしまってある円に貰ったお札に触れる。


こうしていると守られている安心感。その温もりがなくなってしまうと思うと、心が締め付けられるくらいに苦しい。