円に集まる風は竜巻のように巨大化し、九尾目掛けて弾け飛ぶ。九尾はその攻撃を受ける瞬間、菖蒲から手を離す。

円はそれを逃すことはなかった。一瞬で菖蒲を抱き寄せると、九尾から距離を取る。

『くっ!・・・東峰院家の者よ。ここが夢であったこと感謝するがいい・・・』

目の前にはもう九尾の姿はない。だが、目の前にいたのはーーー