菖蒲の夢の中。

世界は闇に包まれ、すべてが黒に包まれている。

木々は枯れ、生き物すべてが排除されている。

すべてが破壊へと進んでいる。

九尾の復活と共に・・・

「菖蒲の見る夢に、何者かが夢見の呪を掛けている。
夢見の呪を掛けるには、術者も夢見の世界に入らなければならない・・・」

「では、その術者もこの夢の中にいるということなのですね」

無言で頷いた円は、歩を進める。