本土に着いたのは、それから数時間してからだった。
天気は快晴で、まばゆい光があたりを包んでいる。
長門さんに呼ばれ甲板に出た。
港で小さな子供たちが歓声を上げているのが聞こえる。
「人気者なんですね。」
「……悪い気はしないな。」
旭日旗が風に揺れ、元気に靡いている。
「長門さーん!」
乗組員の一人が長門さんに話しかけてきた。
「なんだ。」
「これから休み貰えるんですよね?」
「明日の昼までな。」
「俺らいつものとこ行きますけど、長門さんもどうっすか?」
「俺は遠慮する。…お前らも遊びすぎるなよ。」
「っす!」