「玲、二」 「梨華、泣かないで。愛してるよ」 玲二がいつの間にか落としていた包丁を拾い上げる。 「一緒に死んで、一生一緒にいよう?」 お腹にじわりと痛みが広がって、やっと自分が刺されたことに気がつく。 どくどくと赤黒い血が溢れ出る 玲二の恍惚とした笑みを見たのを最後に意識が途切れた。