《隆尚side》



「はい、また日を改めてリベンジしま…うおわっ!?」


“…しょうか?”
と続くはずだった言葉は、奇声に変わった。
突如、横から来た予測していなかった衝撃に、俺は受け身も取れず凄まじい音ともに床に倒れた。

床にぶつかった肩と背中が痛い。


「いたたたた…、なんだぁ…?」


首だけを上げて見ると、湊ちゃんが仁王立ちして俺を見下ろしていた。
衝撃の原因は、間違いなく湊ちゃんだろう。


「み、なとちゃん…?あ!ケータイ…」

彼女の名前をつぶやき、俺はハッとして先ほどまで手に持っていたモノを探した。

「っ…」

すぐ横に落ちていたケータイを取ろうと手を伸ばしたが、
それより早く湊ちゃんがケータイを取り上げた。

「え…ちょ?湊ちゃん?」

俺をちらと見て、湊ちゃんはケータイの画面を押した。
そして俺に画面を見せた。
画面には通話終了の文字が表示されていた。


「ちょ!?何するんだ!?」

「……ねぇ?あたしが何であそこに居たか知りたい?」




湊ちゃんはケータイをソファーに投げると、俺の脚を跨ぎ跪いた。