そう言うと、彼は悲しそうに微笑んだ。


「そうだよ。僕が泉アキ」


「私の好きな…人…」

「そうなのかな?」


そう言って彼は真っ青な空を見上げる。


「きっとそうだよ」




「何で覚えてもいないのにそんなこと言い切れるの」




少し冷たい口調で彼は言い放った。