《楓香》

え! ?
この人、今なんて言った!?
付き合ってください!?

いきなりどーしたの!!

そりゃぁ、本心を言えば付き合いたいよ。

スキだし。でも今日はやられっぱなしだしね。

意地悪してあげよう。

てか、あたしってこんなに余裕あって大丈夫なのかな?

まあ、なんとかなることをいのろうかな。


「えっと…いきなりでびっくりしてて。その…なんであたしなのかなって。思って…。」

「そうだよね、驚くよね。いきなりだもんね。ごめんね。でも、ハッキリさせたくて。どうしてかって言うとね、キミを見てるとほっとけなくなるんだ。守ってあげたくなる。」


そんなに綺麗に言われても困るよ〜、、

守ってあげたくなる、とか、超ありがたいし。

このまま、口説かれ続けたらいつか自分が折れて負けそう。

でも、負けないんだから!


「そ、そんなことないですよ。あたしだって言いたい放題だし、自己中だし、迷惑だと思いますよ。付き合ったら」

「そんなことない。キミさは言いたい放題じゃなくて言いたいこと言える強い子なんだ。それに迷惑なんか思ったことないよ。」


もう!
こんなにカッコイイ人にそれ言われたら、誰でもコロッと落ちちゃうよ。

もう、負けてもいいかなって思えてくる。

でも、焦らし作戦だ。

今日の恨みは今日で終わらす。


「あの、夜飲みませんか?」

「えっ。」

「その時にお返事させてもらってもいいですか?」

「もちろん。夜の上司との宴はどうする?」

「あー!じゃあ、途中で抜け出せばいいですよ。」

「わかった。じゃあ、夜ね。」

「はい!」


それから、二人で歩きながら帰った。

どこにも寄らず、まっすぐにホテルへ、

大丈夫、襲われてない。

告白の返事は決まってる。



答えはもちろん、




yes.