《奏太》

俺、奮発しちゃったからね。

ちゃんと、答えていただかないとっ。

俺、ほんとに好きだし。

てか、ちゃんとここまでたどり着くかなぁ

ちょっと、抜けてるから心配だなぁ

まあ、来てくれることをいのろうかな。

にしても、並んでるなぁ

もう20分もたってるのに。



お、きたきた。

もうちょいだな。


「はぁ、はぁ、はぁ…」

「お、ちゃんとこれたね、いい子いい子。」

「つっ…子供扱いしないで下さい。それに…」

「お次の方、どうぞ、御案内いたします。」

「あ、はあーい!」

「もぅっ!」


案内された席は、端っこの席で結構周りから見えない席だった。

俺にとっては好都合wwww


「二人っきりみたいだね。」

「そんなことないですよ。いるじゃないですか。それより、いきなりいなくならないで下さよ。電話はすぐにきっちゃうし。」


ありゃ?

なんか怒ってる??

確かに一方的だったかもしれない。


「ごめんね。気をつけるよ。」

「ほんとに、気をつけてくれます?」

「もちろん。で、何食べる?」

「んー、パスタでこれですかね?」

「お、じゃあ俺、これにしよっと。」

「すいませーん。これとこれ下さい。」

「かしこまりした。少々お待ちください。」


さぁ、何から話そうかな。

いきなり本題はまずいだろうし。

んー、困った。


「あの、立川さん。なにを買ったんですか?急いでたみたいですけど。」

「あっ。えっと。対したものじゃないよ。冬島さんは?」

「あ、あたしはカバンと洋服を。」

「そ、そうなんだ。てか、名字で呼ぶのやめる?なんか、真面目さんみたいだし。」

「あたしもそれ思ってました。かしこまってるなぁって。」

「じゃあ、楓香ちゃんでね。」

「じゃあ、奏太さんで。」


よかった、話振ってくれたし、親近感でた!


「お待たせ致しました。○○のパスタと△△のパスタです。以上でお揃いですか?」

「はい!」

「では、失礼いたします。」


ぱっと見て選んだわりには美味しそうじゃねぇか。よかったぜっ。


「じゃあ、食べよっか?」

「はい。いただきます。」

「いただきます。」

「おいしー!!奏太さんのは?」

「まだ、食べてないって。うまっ!」


案外、美味しい。

てか、幸せそうに食べるなぁ。

こっちまで、幸せになる。

いや、子のこと幸せになるんだ。


「ねぇ、楓香ちゃん。ちょっと聞いてくれる?お願いなんだけど。」

「なんですか?」

「冬島楓香さん。俺と付き合ってください。」


忘れないように俺はネックレスを差し出した。