「相変わらずすごい人」


ボアシルの初戦は、ホームスタジアムで開幕する。


待ちに待ったシーズン開幕ということでか、この前来たときよりもサポーターが多く感じた。


「う~入りずらい」


あまりの人の多さに、スタジアムに入る前に足が止まる。


ふと周りを見回せば、修斗のユニフォームを着た人たちがいっぱい。


「修斗、たくさんのファンに愛されてるね」


なんだか嬉しくなって、私は一気にスタジアムに足を踏み入れた。


先発の選手たちが、審判を先頭にピッチに姿を現す。


修斗はボアシルの選手の中でも、最後から2番目に登場した。


「頑張れ、修斗!」


大歓声に消されないように、私も声を張り上げた。


相手のキックオフで、試合が始まる。


いきなり相手が攻めてきたけど、それを守ったボアシルが攻撃をしかける。


修斗にボールが渡り、一気にドリブルで仕掛けていく。