パチッと目を開けば、鼻に乗っかっていたアリのエリザベスとバッチリ目が合った。


あたしの顔の上を這っていたのは、お前か・・・。



そう理解したが早いか、あたしは、朝日の眩しさに目を細めた。


まだシオが起こしにきていないのに、朝日が眩しいってことは、カーテンを閉め忘れたな、あたし。







「昨夜は・・・・・・・」


カーテンを閉めるどころじゃなかったか。

そう思い返し、あたしはため息をつく。




「色々、ありすぎでしょ・・・」



レオとエリザベスと外の世界を見て。

レオになぜか、会いたいって思って。

その後、リアルな夢を見て。

不思議な声を聞いて。


・・・で、半ば強制的に眠った。





「えっと・・・今、6時か。

・・・・・・・・・・・とりあえず、寝よう。」




あたしは、掛け布団を頭まで引っ張った。



けど、眠ることはできず・・・


広い空や、レオの笑顔や、幼いあたしや、不思議な声なんかが、ずぅっと頭の中でぐるぐる回っていた―――――。