「ななななな・・・何者!?」


キョロキョロと部屋を見渡すも、人影は見えない。

いつもと変わらない、あたしの寝室。



じゃあ、この声は何!?

この、人間じゃないような声は!?




【ボクを探しても、無駄だよ。今の君に、ボクは見えない。】


どういうこと・・・?


【どういうことでもないよ。ただの事実。】


「んなっ!い、今、あたしの心、読んだ!?」


【読んだよ。君の心を読むなんて簡単さ。】


「あ、あんた一体誰?何者?」




人の心、簡単に読むとか、普通の人間じゃない!


・・・声も、なんか、人間っぽくないし。




【何者か、はっきり言えないけど、人間ではないよ。】


「やっぱり・・・・・」



頭の中に響く声に、あたしは警戒する。


警戒しなくちゃ、いけない気がするんだ。



【やっぱり、面白いね、君は。ボクの決定に、間違いは無かった。】


・・・・・・・決定?

間違いは無かった?