「ねぇ。」


幼いあたしが、小さく呟く。




「ん?」

男の子が、柔らかい澄んだ声で聞く。








「あたしたち・・・・・ずっと、いっしょだよね?」


真摯な声で、あたしは聞き、手を握る力を、強めた。




「もちろん。おれらは、ずっといっしょだ。」


答えるように、男の子も強く握り返す。











―――この男の子、誰なんだろう・・・・・?


見覚えがあるんだけど、思い出せない。





そもそも、これは何?


・・・夢だってことは、分かる。

でも、どうしてこんなに、はっきりしてるの?





これは――――あたしの記憶?