「大丈夫だって。俺の事なんて気にならないぐらい、リアは、夢中になるはずだから。」


「え・・・?」



思わず首を傾げれば、レオはぐしゃぐしゃとあたしの頭を撫でる。



「なっ、なにすんの!?」


髪の毛ぐちゃぐちゃになったじゃん!


キッとレオを睨めば、レオは悪戯っぽく笑った。


その笑顔に、またもや鼓動が速くなる。



そんなあたしには気にも留めず、レオはエリザベスに明るく言った。



「出発進行!」


《はいはい。》



「って、ちょっと待って!いきなりすぎ・・・・・・・・って、わあぁぁ!?」





エリザベスの翼がはためき、白銀の体が少し宙に浮いた。



そして焦るあたしなどお構いなしに、エリザベスはぐんぐん上昇し続けた。






ちょっと・・・・・・待てやエリザベスーーーーー!!!



心の叫びは、無念にも発せられることはなかった。


なぜなら、あたしは言葉を発せられるような状態になかったからね!!!